ダム反対運動資料館いよいよ全面公開

                       田村 好

 「国で決めたダムは、決して止まらない」との神話はもろくも崩れ去った。「ざまあー見ろ」ダム反対運動を、30年近く同士と共に闘ってきた一人の老人がつぶやいた。
 思えば昭和46年(71年)8月、旧木頭村長が公表した国、直轄事業の「細川内ダム建設計画」に猛然と、反対運動を続けてきた多くの同士たち、平成5年(94年)4月、新村長に藤田恵さんが就任し、彼と共に更なる運動を展開、平成9年(96年)6月には当時の亀井建設大臣は阿南市内にあるダム工事事務所の廃止を発表。平成12年(00年)11月、当時の扇建設大臣は「細川内ダム建設計画」の中止を宣言し世間を驚かせた。

資料館では、30年に及ぶ「ダム反対闘争中」に使用された、のぼりやハチマキ、プラカードなど、当時の新聞記事や写真、全記録などを数多く展示している。目にふれる展示物のその裏には、「ダムで一儲けをしよう」と企む野心家。その人たちがくり広げる陰謀や策略、又村民同士間の誹謗中傷は勿論、渦巻く嫉妬心。その一方で、ダム反対の同志会員と、それを支援して下さった人たちの、温かなぬくもり、時には笑いあり涙ありの我が人生だった。詳しくは、今、執筆中の「ダム反対闘争史、30年の奇跡」(仮題)にご期待下さい。

*ダム反対資料館を見学希望の(特に遠方の)方は、あらかじめご連絡いただけるとありがたいです。普段は山の仕事等に携わっていますが、極力対応したいと思います。
   ダム反対資料館 (木頭折宇)
   電話 0884-69-2331(fax兼)
               田村 好 方   

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