[天然和蜜 (日本みつばち)] ミツバチはどこへ行った? 日本各地、いや世界各地でミツバチがいなくなっているというニュースを耳にします。「もし蜂が地球上からいなくなると、人間は四年以上生きられない」と、かのアインシュタインが予言したそうですが、野菜や果物の受粉に貢献するミツバチの助けを借りて、食品の三分の一が供給されているという事実からすれば、その予言は確かだと思います。ミツバチは単にハチミツを作るためだけの虫ではなく、生命を次の世代に受け継ぐ大きな役割を担っているのです。 ミツバチの生態は、謎に包まれています。そして、いなくなった原因も天敵の増加、環境破壊、農薬汚染などと言われていますが、定かではありません。ちなみに、現在の日本の養蜂業は、身体が大きく環境的に順応性が高く蜜も多い西洋蜂が主流となり、女王蜂のほとんどを輸入に頼っています。また、西洋蜂は単一の花の蜜を好み、「みかん」や「レンゲ」といった特定の花の蜜を採取するにはもってこいだそうです。そんな養蜂業の都合で、国内には西洋蜂が幅をきかせ、日本の在来種である和蜂は極端に減少しています。西洋蜂に比べ身体が小さく環境的に繊細で蜜の少ない和蜂は、今や限定された地域にしか生息していません。しかし、和蜂の蜜の味は濃厚で、西洋蜂の蜜とは比べ物にならないほど滋味に富んでいます。それだけに貴重なものとして、求められる方も多いのでしょう。 木頭を含む徳島県南地域では今でも和蜂を育て、その蜜を採取するという日本古来の風習が残っています。そして、きとうむらではそんな自然採取された和蜂のハチミツを農家の方から提供してもらい、一切のろ過や加熱処理などすることなく、そのまま瓶詰めした『和蜜』という商品にしています。繊細な和蜂の育成は西洋蜂と異なり、2年から3年経った巣箱から蜜を採取するそうです。それもそのはず、蜂にしてみれば人間のために蜜を作っているわけではありません。あくまでも、私たちは蜂のおすそ分けをいただいているのですから。 そんな和蜂の生態で、とても面白い話を聞きました。欲張りで意地悪な人が、女王蜂を捕まえて養蜂しようとしても、いつの間にか蜂がいなくなってしまうというのです。逆に、心優しい人の家や畑には、勝手に蜂が巣を作るそうです。もしかすると、日本各地、世界各地で蜂がいなくなった現象は、人々の心を感じて、この地球から姿を消しているのかもしれません。 |
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